| 日記 |
| 2003/01/21 |
この曲、原曲は子どものために書かれたピアノ連弾のための5曲から成る組曲です。それをそのままオーケストレーションしたもの(「コンサート版」)と、後にバレエ用に転用したときに新しいナンバーや序奏、間奏曲を加えた版(「バレエ版」)があります。演奏時間は、前者が十数分、後者が約30分です。 新しく追加された部分は、オーケストレーションが非常に良く書けていて、演奏する側からすると相当に魅力的だと思います。しかし、原曲の持つシンプルさが失われてしまっているのも事実で、好みは分かれるでしょう。私は以前は「コンサート版」派でしたが、最近は「バレエ版」派に傾きつつあります。 録音は、「コンサート版」はミュンシュ、プラッソン、ジョルダンなど、「バレエ版」はブーレーズ、デュトワ、ラトル、マルティノン、クリュイタンスなど...これだけを見ると「バレエ版」優位ですね。ちなみにアンセルメは折衷派、一部分のみ「バレエ版」を使用しています。 で、このミスターSの演奏なのですが、素晴らしいです。ゆっくり目のテンポで楽譜を丁寧に音にしていきます。あいまいに流す所がない。そして、木管楽器奏者が皆上手い。「アメリカのオケ」などとバカにしてはいけません。サウンドは硬質(ベタベタしていない)ですが、冷たさはありません。 足りないものをあえて探せばフランス音楽特有の「色彩感」「臭い」でしょうか。しかし、逆に言えば<それ>だけの演奏ではありません。このラヴェル、超注目です。 (最近ハマってます:★★★★★) |
| 2003/01/20 |
1968年8月21日、ロイヤル・アルバート・ホールでのライブ録音ですが、この日は(当時)ソビエト軍がプラハへ侵攻したその日であり、会場は異様な雰囲気に包まれています。 演奏者がステージに登場すると、なにやら(おそらくソビエトを批判する)罵声が飛び、それに賛同するかのような喚声と大きな拍手が沸き起こる、そんな中で演奏が始まります。 ロストロ氏のチェロは熱く昂ぶる気持ちを押さえられないように前のめりに突き進み、あるいは想いのこもった深い歌。これはドヴォルザークというよりもロストロ氏自身の音楽、というか「魂の声」であるように感じます。 これから絶頂期を迎える上り坂の若きスヴェトラーノフ指揮するオケはパワフルであり、このチェロに応えるにはこの時代のこのコンビしかあり得ないでしょう。 そして、演奏が終わった後の大歓声と拍手...ここで「政治」「思想」は消え去り「音楽」だけが残ります。「音楽」とは、そしてそれを「演奏する」こととは...そこまで考えさせられます。 一般的な「スタジオ録音」とは全くレベル(質)の違う「ドキュメント」です。是非、聴いてみてください! (必聴:★★★★★) |
| 2003/01/19 |
「関係者」が多かったのでしょうが、アットホームな雰囲気の演奏会。あんまりテクニカルにどうのこうの言うものではないと思いますので、プログラミングについて少し。 まず「こうもり」序曲、最近アマチュア吹奏楽団のプログラムでよく見かける曲ですが、演奏者・指揮者両方にレベルの高い音楽性を要求される曲です。もちろん「演奏すべきでない」とまでは思いませんが、楽譜を<それらしく>通しました、というレベルの演奏では聴き手も演奏者も満足出来ないのではないでしょうか。(一般論として)安易にこの曲を取り上げる風潮には「?」です。 それと、アンコールで「ラデツキー行進曲」を演奏し、客席に手拍子まで要求したら、フツーはそこでコンサートは「お仕舞い」...私は帰る支度をしてしまいました。そこからさらにアンコール2曲やるとは...。「蛇足」の感が強いです。 でも、編成も充実していたし、特に1曲目の「火の鳥の飛翔」などは本当に素晴らしいサウンドをしていてビックリしました。職場でこういう活動が出来るというのは羨ましくも思い、今後のご発展をお祈りしております。 (以下は内輪ネタですが)出演された私の知り合いの皆さん、お疲れさまでした。トロンボーンのチャイナ・ドレス、GOODです。 |
| 2003/01/17 |
1曲目「ルスランとリュドミラ」序曲は単なるオープニング・音出しに終わらない溌剌とした演奏で快調な滑り出し。続くペトロフを独奏に迎えたラフマニノフ「ピアノ協奏曲第3番」...ごめんなさい、この曲苦手です。私は断然「第2番」派なんですが、ピアノ好きな方にはこちらの方(第3番)が人気あるのかしら。で、今日の演奏もピンとこなくて、がさつな印象ばかり残りました。ちなみにペトロフさん巨漢(デカイ)です。 さて本日のメイン、これが聴きたかったショスタコーヴィチ「交響曲第3番『メーデー』」。 単一楽章、最後の部分に合唱が加わる「交響曲」らしくない、脈絡のない音楽が連続する、印象としては無声映画の伴奏音楽みたいな感じ。ちなみに演奏する側にとっては相当の難曲だと思います。 音楽学校の「卒業作品」だそうですが、テーマはともかく音楽は大らか天真爛漫、政治臭は薄く、あくまで「表面的」。後の作品のような屈折したものはありません。 演奏はパワーや迫力を強調するよりもニュアンスを大事にしていたように感じました。冒頭のクラリネットに始まり、ソロが連発する木管楽器もよかったです。トロンボーンはちょっと苦しそう。トランペットにももう少し頑張ってもらいたかった気もしますが、この曲をナマで聴けただけで今日は満足です。 (ルスラン、タコ3:★★★★☆/ラフ3:★★☆☆☆) |
| 2003/01/16 |
スウィトナーと「牧神…」...何となく結びつきません。演奏はぶっきら棒、「雰囲気」とか「デリカシー」というものもあまり感じられません。ちなみに、最後の方に出てくる古代シンバルはチェレスタで代用しています。 フルートのソロはフリッツ・ルッカー氏。このオケの首席奏者だった人、現首席のヨハネス・ワルター氏の前任者です。おそらくこの方のフルートをメインにした録音だったのではないでしょうか。 で、これがなんとも味のある「音」なのです。金属の輝かしさではなく、木目の暖かさ・素朴さを持った音。これが世界で最も長い歴史を持つドイツのオーケストラの首席の音なんですね。最近の「音」ばかりを聴いてきた耳には、ちょっとしたカルチャー・ショックでした。 (フルートに:★★★★★) |
| 2003/01/15 |
メインの「ボレロ」(これが聴きたかった)、このコンビで何度となく演奏してきたのでしょう。ツボをキッチリ押さえた演奏で、最後は相当に盛りあがり、(良くも悪くも)「手馴れた」感じの演奏でした。もう少しソロ楽器のニュアンスに統一感がほしかった気がしましたが、あえてソロ奏者の好きに吹かせていたのかもしれません。 チャイコフスキー「ヴァイオリン協奏曲」を弾いた神尾真由子さん。16歳ですごいテクニック、見た目も可憐、人気あるでしょうね。ただ、音楽は背伸びしているような感じ、小さな子どもが大人の化粧をしているような。もっと自然で等身大の音楽が聴きたかったです。 最後は(例によって?)コバケンの「語り」から、「ボレロ」の最後の部分を繰り返して全員で一礼してお開き。オケ側からすれば定期公演などとは違った「営業」なのでしょうが(弦の編成も小さかったし)、こういう演奏会でのコバケン氏の「仕切り」(客席の盛り上げ方)というのは本当に上手です。 (★★★☆☆) |
| 2003/01/14 |
演奏時間は17分20秒。かなりゆったりとしたテンポですが、その分、旋律を十分に歌い込めますし、ソロ奏者もその要求に十分応えています。特にEsクラリネット、バズーン素晴らしいです。サキソフォンのポルタメントはアメリカ的なフィーリングかも。 ソプラノ・トランペットもGOOD!最後の転調もカッコ良く決まってます。ただ、終結部で加わる打楽器(シンバル、タムタムなど)が弱くてほとんど聞こえてきませんが、逆に全オーケストラで刻まれるボレロの「リズム」が強調されます。 これ、意外な所で名演奏です。 (オススメ:★★★★★) |
| 2003/01/13 |
TVでは「荒れる成人式」みたいなイメージを強調するような、いかにも<そういう>人ばかり映してましたが、まあ「最近の若いモンは...」みたいな方向に持っていきたいのかしら。ああいう連中は、ごく少数派ですよね。 でも「成人の日」はやっぱり1月15日だよなぁ...なんてボヤく人もやがては少数派に、将来は「歴史の証人」みたいになっていくんでしょうか。 |
| 2003/01/10 |
「弾いている有橋淑和(ありはし・すみな)はモデルの仕事もしている美人奏者」だそうです。普段ならば「あ、そう」で終わるのですが、なんと上記アルバムに伊福部昭の作品が2曲(「サンタマリア」「小ロマンス」)入ってるんですね。ちなみに「小ロマンス」は現時点での最新作だそうです。 ラヴェル、ディーリアス、ショスタコーヴィチなどの「オリジナル作品」も入っていて...これは「買い」か??迷います。 |
| 2003/01/09 |
ゲルギエフは先日N響とも同様の合同演奏を行なっていて、ある種「親善イベント」的な要素も強いのかとも思いますが、彼が「合同演奏」に拘る理由もあるような気がします。 そもそもこの曲は非常に大きな編成のために書かれていて、特に金管楽器は「バンダ(別働隊)」が加わることによって、通常3管編成の2倍の人数の奏者を必要とします。また「バンダ」といっても演奏効果を上げるためだけのお飾りではなく、本隊と同じ位重要な役割を持っています。 単独団体で演奏する場合は、間違いなくエキストラ(外部のお手伝い)奏者を必要とせざるを得ない曲でしょう。であれば「2つのオーケストラの合同演奏」という形が音楽的に最も望ましいとゲルギエフは考えたのではないでしょうか。もちろん、これはゲルギエフの「政治力」があってこそと思いますが。 とあるインタビューでゲルギエフ曰く...、 CDを作るからには、同じ曲の別の演奏よりも絶対にいいものをできるときだけ作りたい。クラシックのレコード業界の何が問題かというと、この30年か40年の間に、録る必要のなかったものまでたくさん録ってしまったことでしょう。私はもちろんそのリストのなかに入りたくはありません、なかなか困難なことではありますが。CDを出す側としての、この感じはすごく分かります。「プライド」みたいなものかしら。ただ、聴く側としては、選択肢が多くなるということは嬉しいものです。「ハズレ」を引く可能性は高くなりますが...。 |
| 2003/01/08 |
いわゆる「ドボコン」ですが、最近TVのCFで第2楽章の中間部がよく流れてます。で、別途エルガーを聴いて感じたのですが、(ドボコンは)管楽器に素晴らしいソロ/ソリが山盛りですね。伴奏とはいえ、演奏しがいがあるというものではないでしょうか。 オラモ(@現バーミンガム市響音楽監督)はフィンランド放送響のコンサートマスターから指揮活動を始めた人。互いに気心の知れた同士、極端な話、最初の合図だけ出して後はずっとコンサートマスターの席で一緒に演奏していたのではないか、そんな感じの演奏です。 本当に何にも縛られずに伸び伸びと演奏していますし(トランペットは吹き過ぎかも)、奏者も積極的に自分の音楽をしています。彼がオケのメンバーから支持されているのが分かる気がします。 ただ、第3楽章の終結などはドタバタとした感じで、こういう所をコントロールしてピシッと決めるまでは行っていないようです。また、奏者の自由に任せながらも、もっと大きな所での「音楽」のまとまりが欲しかった気もします。 フルートはペトリ・アランコ(神戸国際フルートコンクールであのパユ@BPO首席と1位を分け合った人)でしょうか。第1楽章展開部のチェロ・ソロとの絡む部分などは本当に聴かせてくれます。 (好演:★★★★☆) |
| 2003/01/07 |
「踊りながら歩いていたら、けられて重傷」 会社員(57歳男性)が同僚2人と居酒屋で一杯やった後に「踊りながら駅の方向に向かっていたところ、後ろを歩いていた男に」「胸をけられて転倒し」「頭を強く打って病院に運ばれ」重傷だそうです。 ということは、後ろ向きに進みながら(バックしながら?)「踊って」いたということでしょうか(でなければ「後ろを」歩いていた男が「胸を」けることは出来ないはず)。さらに「踊っていた」ということと「けられる」ということの関連は何かあるのか。単に「駅へ向かっていたら、男にけられてケガをした」という状況とは何か違うものが存在していたに違いありません。さらに、57歳の男性がどのような「踊り」を踊っていたのかも妙に気になる所です。 しかしケガをした上に、住所と名前まで「実名」でネットに出てしまうとは...「踊っていた」のがそもそもの発端(本当?)とはいえ、新年会シーズン、皆様もお気をつけください。 |
| 2003/01/06 |
K氏はNAXOSの「日本管弦楽名曲集」(例のヤツ、これ)を買っていた。私は同じくNAXOSの「ウエスト・サイド・ストーリー」(これ)などを買う。 ところで店内に並んでいたグラモフォンの国内廉価盤シリーズ。旧録音の再発売モノだけれども、ムラヴィンスキー&レニングラードのチャイコフスキーのカップリング(余白)にカラヤン&BPOの演奏を入れるとは、あまりに酷すぎるのではないの。というか「余計なもの入れるな!」(例えばこれ) 確かにLP1枚分をCDに入れると余白が出来るのは分かるけど、だからといって「とにかくチャイコを何でもいいから突っ込んどけ」みたいな感じで、レコード会社のセンス(ポリシー)を疑います。なんで交響曲もカラヤンにしないんだろう。 |
| 2003/01/05 |
|
| 2003/01/03 |
とにかく、強力に自国「ロシア」に根をおろした人だというのがはっきりと分かりました。単に「人気がある」というだけではない、「芸術」「政治」「教育」あらゆる面において牽引力を持った、稀有の存在ではないでしょうか。「俺がロシアを、ロシア文化を何とかする!」...そういう気概をひしひしと感じます。 今秋の来日公演、特に「ボリス…」聴きに行きたくなりました。 |
What's New v1.1 is Free