日記

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  ▼ここに書かれている内容は、あくまで私個人が感じたことなどです。
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  2003/02/09

    ■ラヴェル:左手のための協奏曲
     P・ロジェのピアノ、デュトワ指揮/モントリオール交響楽団のCD(Decca)。

     この曲は、戦争で右手を失ったウィーンのピアニスト、パウル・ウィットゲンシュタインの依頼で作曲され、タイトルの通り「左手」だけで演奏されるのですが、「聴く」分には全くそんなことは分かりませんし、むしろこの楽譜をよく片手で弾けるものだと、ピアノ素人の私は感嘆してしまいます。

     しかし、このウィットゲンシュタインという人、普通ピアニストが片手を失くしてしまったら、自暴自棄になり酒に溺れ、あげくに妻子に逃げられホームレスとなりガード下で野垂れ死に...となりそうなものですが(ならない?)、そこを開き直り<片手だけで>演奏できる曲を有名作曲家(ラヴェル、プロコフィエフ等)に依頼して、それをレパートリーとしてしまう、その前向きな姿勢は感心するしかありません。もちろん財力もあったのでしょうけど、とにかく彼のおかげでこの素晴らしい名曲が生まれたわけです。

     ラヴェルのもう1曲のピアノ協奏曲「ト長調」と並行して作曲されていますが、内容は対照的です。いつもの「お洒落な」「気取った」ラヴェルではなく、かなり感情を吐露するような部分があるように感じています。

     特に第2の部分(8分の6拍子)、打楽器のリズムに乗って同じメロディが楽器を変え繰り返され、やがてトゥッティまで膨れ上がる、この異様なまでの感情の高まり(「狂気」と言ったら言い過ぎでしょうか...)、「ボレロ」に似た手法も感じられ(リズム的にはさらに複雑)、まさにこの部分がこの曲の「キモ」であるように思います。

     デュトワはまさに上り坂、最も充実していた時期の録音。後の演奏に聴かれる「手馴れた」印象はなく、丁寧につぼを押さえた音楽をして申し分ないのですが、それでも上記の部分は物足りなさを感じています。では誰がいいのだ、と言われると困ってしまうのですが...。

    (★★★★☆)

  2003/02/07

    ■トラブル
     ロシアの名指揮者、R・バルシャイ&都響のコンサートに行く予定でしたが、会社を出る寸前に仕事上のトラブルが発生し、その対応のために結局行くことが出来なくなってしまいました(泣)。

     とはいうものの、もし私が会を社出た後にトラブルが発覚したら、土日はさんで月曜日にタイヘンなことになっていたでしょうから、それを考えれば「よし」としなければならないでしょう(と慰める)。

     バルシャイは16日(これは日曜日だから大丈夫でしょう)にショスタコーヴィチを聴きに行く予定なので、こちらに期待したいと思います。ああ、でも「マラ10」聴きたかったなぁ...。

  2003/02/06

    ■チャイコフスキー:交響曲第5番
     E・インバル指揮/フランクフルト放送響のCD(DENON)。

     某所で絶賛されているのを読み、興味を持ってわざわざネット注文して買ったのですが...どこか<醒めて>いるような感じが終始ある演奏です。オケの音は透明感があり明るいのですが、厚み(深み?)には今一つ欠けるように感じます。

     第2楽章の有名なホルンのソロ、ノイネッカー女史(@当時のトップ奏者)の演奏ですが、これはさすがに素晴らしいです。また、ホルン・セクションとしても第4楽章の細かい8分音符の刻み音形がここまでクリアに演奏されたのは聴いたことがありません。でも、これらはあくまで単体としての面白さであって、それが音楽としての感銘には結びついてきません。

     ロシアの指揮者フェドセーエフはチャイコフスキーの音楽を「『感傷的』ではなく『感情的』である」と言っていますが、畑違いのロシア音楽を演奏するドイツのオケとしては、なかなか「感情的」にはなれないものなんでしょうか。でも、カラヤンとかヴァントは素晴らしい演奏してますし...やっぱり指揮者の問題なのかしら。

     「ベルリオーズBOXセット」買おうかと思っていたんですが、ちょっと迷ってます。最近、増殖するCDの置き場所に困っているので...。

    (★★★☆☆)

  2003/02/05

    ■メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲(フルート版)
     ヤノシュ・バーリントのフルート、モランディ指揮/ブダペスト交響楽団のCD(HUNGAROTON)。

     あの有名な「メンコン」をフルートで吹いています。編曲は奏者のバーリント、1961年生まれでブダペスト響の首席奏者を務めた方だそうです。

     ヴァイオリンの曲をフルートで吹くと問題になるのが、まずは音域と、ヴァイオリン独自の奏法(重音とか)にどのように対応するかですが、原曲がアクロバチックなテクニックを要求していないせいもあってか、非常に上手くフルートに移されています。ほとんど「違和感」なしと言っていいでしょう。

     バーリント氏のフルートは(伴奏のオケ共々)かなり地味ですが、奏者のキャラ(個性)を前面に出し過ぎない分、この演奏を「キワモノ」的なポジションから救っているように思います。もし、ゴールウェイあたりが吹いたら、完全に「彼の曲」になってしまっていたでしょう。

     もう少し「華」がほしい気もしますが、とはいえ、テクニックは実に素晴らしく、早いパッセージなども見事に吹き切っています。単なる「企画モノ」以上の内容だと思います。

    (★★★★☆)

  2003/02/04

    ■ワカマル
     家庭用人間型ロボット「ワカマル」だそうです。(→写真)(以下「」内は新聞から引用)

     「1人暮らしのお年寄りなどの利用を想定し」ていて、「体長1メートル、幅0・45メートル、体重約30キロ。頭部の2つのカメラで人間を認識し、事前に覚えさせた10人の顔を見分け、約1万語を理解して簡単な会話をする」とか。

     さらに「通信ネットワークと常時接続して、(中略)インターネットで電車の時刻表を調べたりすることもできるという。 」...まさか、キーボードが付いていて利用者が自分で検索するなんてことはないだろうから(それじゃただのPC)、音声の(?)指示に従ってネット検索し、その結果を伝えてくれるのだろうか。

     一体100万円だそうですが、高いようで意外に安いような気もしませんか。そして将来は年間1万台の需要を見込んでいるそうです。(ということは、10年で10万台(!))

     で、一番すごいと思ったのが「バッテリーが少なくなると自分で充電する」ってとこです。どうやって「充電」するんだろうか。コンセント探して自分でプラグを差し込んで「ぷはぁ、極楽極楽...」とか言いながら?...で、コンセントが見つからなくて、電気が切れて気を失ったりとか。

     それにしても「ロボット」が意識(判断力)を持ち、自力でエネルギー補給し、ネットに常時接続されている...当然センターで全ての「ワカマル」を管理、コントロールすることは可能だろうし(それも「ワカマル」が行なったりして)、「ワカマル」同士での情報交換、あるいは蓄積されたデータベースの共有も出来るだろう。この「ワカマル」が世の中に普及し、彼らだけのコミュニティを作り、意識を持って行動し出したら...本当にすごい世界です。

  2003/02/03

    ■ウェーバー(ベルリオーズ編):「舞踏への勧誘」
     ロイ・グッドマン指揮/ハノーヴァー・バンドのCD(Nimbus)。

     この「舞踏への勧誘」、原曲はウェーバーが作曲したピアノ曲ですが、それを歌劇「魔弾の射手」のパリ上演の際にバレエ用の音楽としてベルリオーズが編曲(オーケストレーション)したものです。原曲は「変ニ長調(♭×5)」ですがベルリオーズは半音上げて「ニ長調(♯×2)」に移調しています。

     (当然ながら)非常によく書けている編曲なのですが、実演・録音共に今一つ取り上げられる機会が少ないですね。コンサートのプログラムとしては今一つ置き場所に困りますし、またオーケストレーション(サウンド)はフランス風であるものの、原曲はドイツ音楽ということで指揮者のレパートリーにもなりにくいのかもしれません。

     このグッドマンの録音は「オリジナル楽器(古楽器)」による演奏というのが「売り」で、ウェーバーの歌劇の序曲集との組み合わせになっています。冒頭のチェロのソロから何となくぎこちなく、ワルツ主部に入ってからも「音」的には面白い部分もあるのですが、よたよたした感じで、よく(善意に?)解釈すれば「古楽器って演奏が難しいんだろうなぁ」ということになりますが、「単にヘタなだけなんでは...」「ちゃんと練習したんか?」という印象も無きにしもあらず。

     グッドマンという指揮者、実は結構気に入っているのですが、この演奏はちょっといただけませんでした。例えばノリントン&LCPあたりで、同じようなアプローチの演奏を聴いてみたかったです。

    (★★☆☆☆)

  2003/02/01

    ■ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番
     V・ムローヴァのヴァイオリン。A・プレヴィン指揮/ロイヤル・フィルのCD(Philips)。1988年の録音です。

     ショスタコーヴィチの2曲ある「ヴァイオリン協奏曲」、これはやはり「第1番」でしょう。さらには「ヴァイオリン協奏曲」というジャンルの中でも傑出した1曲と思います。

     「緩−急−緩−急」の4楽章形式、第3楽章の最後に長いカデンツァがあり、そのままアタッカで終楽章へ繋がります。「第10交響曲」と類似したテーマが聴かれ、例の「D−Es−C−H」の音形もたびたび現れます。編成は弦、木管に金管はホルン4とチューバ。打楽器も何種類か加わりますが、出番は少ないものの非常に効果的です。

     この曲にはオイストラフ&ムラヴィンスキーの「決定盤」が存在しますが、ムローヴァ盤は、旧ソ連勢の演奏のような重いものがなく、作曲者、あるいはその時代が背負っていたものを一旦下ろして、新たな目でこの音楽に取り組んでいるように感じ、プレヴィンも同じなんですが中途半端なアプローチよりもはるかに好ましいです。

     時に響きが明るすぎるように感じたり、第3楽章なんかはもっと「深い」音楽が聴きたいという気もしますが、余計(ヘンな)なことはしていませんし、特に初心者にも安心してオススメできる録音です。

    (★★★★☆)

  2003/01/30

    ■買い物
     会社帰りに新宿タワーへ寄ったら、ようやく出ていました、アバド&ベルリン・フィルによる「ドビュッシー管弦楽曲集」の輸入盤(DG)。

     しかし、国内盤が出たのはいつでしたっけ?もう一年くらい前になるのではないかしら。これだけ間が空くということは、レコード会社的に何らかの「戦略」があってのことでしょうが、データを見てみると1998年と1999年の録音、ということは録音後5年もリリースされなかったということですね。ひと月経たずにリリースされる「ニューイヤー・コンサート」に比べるとえらい違いです。

     早速「牧神の午後への前奏曲」「夜想曲」を聴きましたが、透明感があり、また曖昧な所のないクリアな印象のドビュッシーでした。こういう音の<感触>は私は好きです。

     ところで、この日店内で流れていた音楽...昔こういうのは「イージー・リスニング」と言ってましたよね。決して蔑んでいるのではないのですが、これを「クラシック」と称さなければ、この「ジャンル」というのは(商売として)成り立たなくなってきているんでしょうか...。

  2003/01/29

    ■アルブレヒト&読売日本交響楽団
     東京芸術劇場にて。一度聴いてみたかったこのコンビ、やっと聴くことが出来ました。

     まず、なんと言っても弦楽器の「音」が素晴らしかったです。管楽器は指揮者の速いテンポに対応しきれていなかった感じもし、またアヤシイ部分もちらほら...。ただ、今日のようなプロではOKです。

     「さすらう若者の歌」(マーラー)。4曲からなるこの歌曲集、彼の「第1交響曲」で旋律が流用されていることでも有名ですが、なんともそっけない演奏でした。一体何を<歌って>いる音楽なのか?確かにオケは上手いと思ったのですが...。

     「ヴァイオリン協奏曲」(ゴルンゴルト)。初めて聴いた曲ですが、これは面白い曲です!コルンゴルト(1897〜1957)はウィーンで活躍したユダヤ系作曲家、ナチスに追われてアメリカに亡命、映画音楽の分野で活躍、アカデミー賞を2度受賞しています。こういう人が「純音楽」を書くといきなり作風を変える場合もありますが、コルンゴルトは違ったようです。実にわかり易く、ロマンチックで、また楽しく、オーケストレーションも含めて、いわゆる「映画音楽」そのままです。あのJ・ウィリアムズのベースがこの人の音楽にあるということがはっきりと分かります。

     「交響曲第8番」(ドヴォルザーク)。よくコントロールされており、オケの鳴りもいいし、弦楽器の細やかな表情も素晴らしく、名演奏でした。

     アンコールに「オーゼの死」(グリーグ)と「ハンガリー舞曲第1番」(ブラームス)。コ●ケンみたいに、余計な(?)「トーク」がないのもいいです。このコンビ、また聴きたくなりました。

    (マーラー:★★★☆☆/その他:★★★★★)

  2003/01/28

    ■ショスタコーヴィチ:チェロ協奏曲第2番
     ノラスのチェロ、ラシライネン指揮/ノルウェー放送管のCD(FINKANDIA)。

     ショスタコーヴィチはチェロ協奏曲を2曲作曲していますが、この「第2番」は作曲者60歳の記念演奏会のために書かれています。このとき、ショスタコーヴィチの健康状態は極めて悪かったそうです。

     楽器編成は弦と木管、そして金管は2本のホルンのみ、それに多くの種類の打楽器が加わります。この打楽器群は「音量」的な効果よりも、完全にソロ・アンサンブル楽器としての扱いを受けており、全曲で非常に重要な役割を担っています。

     「第1番」は割りと正統派でしたが、この曲は謎めいた独特の雰囲気を持っています。前にも書いた打楽器の使用法、何度も繰り返される「D−Es−C−H」に基いたモチーフ、様々な引用(ムソルグスキーの「ボリス…」、自作の第4交響曲、彼の母親が歌っていたという歌)、そして、終結部の打楽器アンサンブル(これは第4交響曲で用いられ、第15交響曲の終結部にも現れます)。

     彼の「第15交響曲」に非常に近いものを感じます。当時の健康状態から「死」というものがちらついていたのではないか、そんな気がしています。

     初演者ロストロポーヴィチの録音もありますが、このノラスのチェロは、いわゆる「熱演」ではないのですが、落ち着いた雰囲気でこの曲の美しさを引き出していおり、ある種の余裕みたいなものも感じます。

     オケと指揮者(聞いたことがない名前ですが...)も大健闘。第1番(こちらもいいです)とのカップリングで1000円は、絶対にお買い得です。

    (★★★★★)

  2003/01/27

    ■思い出
     昔の写真が出たついでに思い出話を一つ...。

     この演奏会の一年前、メインはドヴォルザーク作曲「交響曲第9番『新世界より』」。この年、ホルンパートにエキストラ奏者(お手伝い)としてOBの芸大生をお願いしていました。

     第1楽章、序奏がティンパニの劇的な連打で終わり、ヴァイオリンのトレモロ「2小節の導入の後」、2本のホルンがユニゾンで朗々と第1主題を奏します。あまりに有名なこの曲、芸大生であれば知らないはずはないし、演奏経験もあったかもしれません。

     が、このOB氏、何を勘違いしたかこのヴァイオリンのトレモロと同時に、つまり2小節早く第1主題を1人で吹き始めてしまったのです。「?」「!」...その瞬間、ステージの空気が一気に緊迫しましたが、本人もすぐに誤りに気付いたか3小節目(つまり正規の小節)から吹き直し曲はそのまま進行しました。

     演奏会の後はその話題で持ちきりでした。曰く「あのホルンは素晴らしかった!」「鳥肌が立った!!」...これは皮肉でもなんでもありません。本当にみんな感激していました。それほど素晴らしい「ソロ」だったのです。今思えば、あの「ソロ」が現役生に「喝」を入れたと言えるかもしれません。ひょっとすると、出来の悪い現役連中に苛立ったOB氏が、そこまで考えて意識的に「飛び出した」??...さすがに、そんなことはないでしょうが。

  2003/01/26

    ■アルバムより
     家の片隅から昔の懐かしい写真が出てきました。私が高校時代の「定期演奏会」の様子です。(→こちら

     当時(昭和40年代ですが)は「定期演奏会」を外部のホールではなくて、自校の体育館で「文化祭」のアトラクションの一つとして行なっていました。外部の人も出入りは自由にできましたので、一応「公開」はされていた演奏会です。

     この日は雨が降っており、体育館の屋根を叩く雨の音がひっきりなしにしていたのが今でも記憶に残っています。しかし、客席見ると「時代」を感じますねぇ...。

  2003/01/24

    ■モントリオール響の後任決定
     モントリオール交響楽団、デュトワの後任にケント・ナガノが決まったとか。

     いいですね。ナガノ氏は日系3世のアメリカ人。私の好きな指揮者の一人です。リヨン国立歌劇場の音楽監督として活躍、レパートリーは近現代作品を中心としていて、今後のこのコンビの活躍には期待できます。

     ちなみに、「冥王星」の作曲をマシューズに依頼し、「冥王星」付「惑星」(ホルスト)を初演したのが、このナガノ氏です。

     反対にデュトワはN響も辞めるようですし...さて何処へ行くのでしょうか。

  2003/01/23

    ■国民栄誉賞
     先日引退した横綱・貴乃花を「国民栄誉賞」にというプラン(?)に対して小泉首相、「そういうもんではない」と一蹴したそうですが、これは私も同感です。

     ちなみに国民栄誉賞とは「広く国民に敬愛され、社会に明るい希望を与えることに顕著な業績があった方に対して、その栄誉を讃えること」(こちらから引用)を目的とするそうで、やはり「ちょっと違う」感じがします。もちろん、数字的な実績や「人気」があった人であるのは間違いないですが、身の回りのゴタゴタから(私としては)「負」のイメージが強いですし、引き際も(いろんな事情があったにせよ)無条件に「賞賛」されるものではないと思います。(*)

     で、ひょっとすると将来受賞するのではないかと密(ひそ)かに思っているのが...そう、世界の「オザワ」です。どうでしょう。「クラシック」では、という気もしますが、あれだけCDが売れれば「広く国民に」とみなしていいのではないでしょうか。実績も十分。でも、タイミングが難しいですよね。本来ならウィーンの音楽監督に就任した時だったでしょうが...ということは、ご存命中は可能性は薄いかも。

    (*)ちなみに私は初代・貴ノ花(@親父さん)の大ファンでした。彼こそまさに「名大関」です。

  2003/01/22

    ■ウェーバー:「舞踏への勧誘」
     早速発売された「2003年ニューイヤー・コンサート」、新宿タワーの店内で流れていたのを「立ち聞き」したら、「舞踏への勧誘」途中での拍手、そのまま収録されていましたね。「ライブ録音」なんだから当たり前なんですが。

     この曲は大きく3つの部分から出来ていて、まずは舞踏会で紳士が女性に「ご一緒に踊りませんか?」と「勧誘」(この言葉、路上でセールス、みたいなイメージですが...)する部分。そして2人で踊る「ワルツ」の主部、この終結があたかもここで曲が終わったように、完全に終結します。が、実は第3の部分があって、紳士が一緒に踊ってくれた女性に「ありがとう」とお礼を言う場面。ここで、音楽は静かに「終わる」のです。

     で、拍手が起きたのは「ワルツ」(第2部)が終わった所。似たような例としてはチャイコフスキー「第5交響曲」終楽章のコーダ前がありますが、「チャイ5」とは違って「完全に」終結していますので、これは「フライング」というのとはちょっと違うように思います。曲を知っていても拍手したくなるような場所です。

     しかし、日本の地方公演(?)ならともかく、ウィーンでもこういう拍手が起きてしまうんだ、と、なぜか「ホッ」としたりもしましたが、拍手していたのは実は日本人だけ...なんてことはないですよね。

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