−タッド・ウインドシンフォニー第7回定期演奏会−

 ◇パシフィック・コメモレーション(キャンプハウス)本邦初演
 ◇ア・ライト・アントゥ・ザ・ダークネス(ギリングハム)
 ◇ジャ・エテ・オ・バル(グランサム)本邦初演

 ◇カウボーイ(J.ウィリアムズ)
 ◇荒野に輝く光(バーンズ)
 ◇交響詩「ローマの松」(レスピーギ)

 アンコール
 ◇愛の挨拶(エルガー)

指揮 : 鈴木 孝佳
会場 : 北とぴあ・さくらホール(王子)
日時 : 2000年5月30日 19:00〜

 この団体は指揮者・音楽監督の鈴木孝佳氏が中心になり『全く新しい吹奏楽の響きを求めて』(パンフレットによる)1992年に結成されたそうです。職業団体かは判りませんが(入場料は取られました)、メンバーは何らかの形で音楽を職業としているようで、技術的にはとても安心して聴けます。客層は若く、高校生らしき人達も多数来ていました。

 さて、会場に到着したのが開演時間直前。当日券を買おうとしたら売り場の前には長蛇の列が...しかも全然前へ進まない。よくよく見ると、会場預かりのチケットを渡すのに相当手間取っている様子。ようやくチケットを入手した頃にはホール内からチューニングの音が。大急ぎ入ろうとすると、今度はチケットのもぎりのお兄さんが別の客と何やらお話中。無理やりチケットを差し出してパンフレットを奪い取り(?)会場内へ、ぎりぎりセーフでした。

 1曲目のキャンプハウスは『普通のオリジナル曲』という印象でしたが、続く2曲はポップス(ジャズ)的な曲想も含んだ、なかなか面白い曲。ギリングハムの作品はテロ事件の犠牲者に捧げられた曲で、色々な曲想が交錯して最後は『鎮魂曲』風の曲想で静かに終わります。途中、奏者が歌う場面も...でもこのパターン(手法)も今や『常套手段』か。バーンズはテンポのゆっくりした叙情的な音楽、ただちょっと冗長にも...。

 「北とぴあ」は初めて行ったホールですが、それほど広くないためにフルバンドの演奏にはあまり向いていないように思いました。(室内オーケストラくらいが丁度良いかも)各パートは鳴っているのですが、今一つ音がまとまりません。「カウボーイ」ではいきなり元気のホルンの強奏にびっくり、最後のトリルも見事に決めてくれたのですが、この会場では明らかに吹きすぎ。小学校のプールで鯨を泳がせているよう。「ローマの松」然り。もっと広いホールで聴きたかった。

 指揮者の鈴木氏は経歴からも、指導者・教育者として素晴らしい方なのだと思いますし、プログラミングも意欲的です。が、当日の指揮を見るだけだと大人しすぎて心を動かされるものが少なかったのが残念です。アンコールのエルガーでは、一瞬「はっ」と思わせる部分もありましたが...とは言うものの、自分の知らなかった曲もいくつか聴くことができて収穫のあった演奏会でした。

00/05/31

戻る